小説

【感想】小説「去年の冬、きみと別れ」

「去年の冬、きみと別れ」中村文則
小説 幻冬舎

先日、映画「去年の冬、きみと別れ」を観て、
宣伝どおりすっかり騙されました!

映画を観た感想はこちら→【感想】去年の冬、きみと別れ

映画が面白かったので、
「映像化不可能と言われた原作小説は一体どうなっているのか?」
興味をひかれたのでも読んでみました。

どうなるのか?どうなってるのか?が気になったこともあって、
私にしてはずいぶん早く読み終えました。
小説自体も改行が多くて読みやすかったです。

さて「去年の冬、きみと別れ」の映画と小説は、
違うけど、同じ。
同じだけど、違う。

物語の核心部分は同じで、
タイトルの「去年の冬、きみと別れ」の理由も同じ。

でも、物語の「語り方」も現在進行形の映画と、
過去を振り返る形の小説という違い、
他にも登場人物の立ち位置も違うので、
小説を最後まで読まないと全体がわからない。

最後まで読むと、何がどうなっていたのかの全容が見えます。
途中、ひっかかりを感じていた部分が「そういうことか」と理解でき、もやもや感が晴れました。

さらに、なるほど、これはそのまま映像化はできないなあと納得。

そして、原作小説の「ひっくり返す」感じを残したまま。
うまく改変して映画化した手腕は見事!
あらためて感心しました。

先に観たせいもあって、映画の方が私は楽しめたかなー。
ネタを先に知っていたので、小説の方は映画で観たときほどの驚きはなかったし。
でも、ネタを知っているのに「煙に巻かれる感じから、もやが晴れる」感覚を得られるのはすごいなあと。

「去年の冬、きみと別れ」という1つの作品で2度楽しめました。
猟奇な話ですが、興味のある方はぜひ。

  1. 小説

    【感想】小説「去年の冬、きみと別れ」
  2. 「去年の冬、きみと別れ」試写会当選ハガキ

    未分類

    【感想】去年の冬、きみと別れ
  3. 未分類

    【感想】ブレードランナー2049 (BLADE RUNNER 2049)
  4. 走る中堂先生、高まる緊張感。流れるクラシック、ブラームス作品39の15「変イ長調」

    ドラマ

    アンナチュラル第9話の選曲にやられる
  5. 未分類

    このブログ”movie note”について
PAGE TOP